住職法話

住職法話 「いかに生き、いかに死ぬか」

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第75回

(平成29年6月1日)
W.日々の生活の質をいかに高めるか

 前回のこの項では、南アフリカ共和国元大統領で、アパルトヘイト撤廃に人生を捧げ、2013年に亡くなったマンデラ氏の発言と想いについて述べましたが、今回は「世界で一番貧しい大統領」と言われた、ウルグアイ前大統領ホセ・ムヒカ氏について述べます。
 本題に入る前に、この項の平成27年10月で述べたノーベル平和賞を僅か17歳で受賞した、パキスタン人のマララ・ユスフザイさんですが、今度は2017年4月、女子教育の権利向上に取り組む国連平和大使に就任しました。この就任も史上最年少の平和大使と言うことです。

W−82 略歴と演説

 ウルグアイ前大統領のホセ・ムヒカ氏が2016年4月5日〜12日の8日間に亘って日本を訪問、その間東京外国語大学で講演を行いました。 その模様はマスコミで大きく取り上げられ、氏の生き方と考え方に多くの日本人が感動したのではないでしょうか。前大統領の生き方と考え方を振り返ってみたいと思います。
 前大統領は南米にあるウルグアイの首都・モンテビデオで1935年、貧困家庭に生まれました。大学卒業後極左活動、4回の逮捕と10数年に亘る投獄を経て、 1995年に下院議員に当選、2005年初入閣を経て2009年度の大統領選で当選しました。 長い投獄生活の経験は、この項で前回述べた南アフリカ共和国元大統領・マンデラ氏と似通っているのは偶然でしょうか。
 さて、前大統領の世界的に有名になった演説があります。2012年にブラジルで開催された環境問題を話し合う国連会議(リオ会議)での名スピーチです。 氏は「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないことです」と訴えたのです。 このスピーチは各国首脳の心を打ち、ノーベル平和賞の候補にもなったということです。

W−83 前大統領の言葉

 「あなたがスーパーマーケットで買い物をするとき、それはお金で買っているのではありません。お金を稼ぐために費やした人生の時間で買っているのです。そして、人生の時間を売っている店はどこにもありません」と。

W−84 前大統領の生活 @

 大統領に就任しても公邸に住むことなく、小さな家で畑を耕し、犬やニワトリと暮らしたというのです。そして大統領としての月給約100万円 のうち、9割を寄付し、自身は残り 1割の10万円で質素な暮らしを貫いてきた大統領なのです。

W−85 前大統領の生活 A

 財産としては当選時に友人たちからプレゼントしてもらった約18万円の1987年型フォルクスワーゲンのみというのです。仏教精神の「足るを知る」と共に「自利利他行」、そのものなのではないかと思うのです。

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