圓應寺 住職法話
住職法話 第188回
日々の生活の質をいかに高めるか
【生活の質の考察】199〜204
「婚前契約じわり浸透 ②」
前回のこの項では、山形新聞に「婚前契約じわり浸透~夫婦のルール書面化~」との記事が掲載されたこと。現代は契約社会とも言われますが、結婚後の様々なことに関して事前に契約した上で結婚するとの内容に、私は少なからず驚きの念を持ってしまいました。その後も子育て等についての課題が報道され、その前半について述べました。今回はその後半です。
Ⅳ-199 マッチングアプリで結婚相手探し? ①

これまでは「婚前契約じわり浸透」として、結婚する際のいわば約束事について述べましたが、それでは現代社会にあっては、結婚相手をどのようにして探しているのでしょか。2024年8月19日「まいどなニュース」から「『マッチングアプリで結婚相手探し』経験者の割合は?そのうち結婚相手に出会えた人はどれくらい?」と題してネット配信されました。その内容は、驚き、ビックリです、時代が違う!!。ここにも私の知らない現代がありました。
それによると、結婚相手紹介サービスを提供する株式会社オーネットが実施した「マッチングアプリ・結婚相談所の利用と周知」に関する調査(全国の25~34歳の男性303人、女性275人の合計578人を対象として、2024年7月にインターネットで実施)によると、約4割の人がマッチングアプリあるいは結婚相談所を利用して将来の結婚相手を探した経験があることが分かったというのです。
Ⅳ-200 マッチングアプリで結婚相手探し? ②

詳しく見ると
①結婚相手を見つけることを目的に「マッチングアプリや結婚相談所を利用した経験がある」と答えた割合は、「マッチングアプリのみを利用した」人は30.3%、「結婚相談所のみを利用した」4.7%、「両方を利用している」7.3%で合計すると42.3%。これに「利用しようと思っているが未だ利用したことがない」8.7%を含めると全体の51.0%に利用の意向があること
②これを男女別にみると、「マッチングアプリのみ利用した」のは男性が27.1%、女性は33.8%。「結婚相談所のみを利用した」のは男性5.0%、女性4.4%。「両方を利用している」は、男女とも7.3%となり、合計すると男性が39.4%、女性が45.5%で女性の方が6.1ポイント高いということに
③その結果、結婚を前提とする相手に出会えることが出来たのでしょうか。利用した244人に尋ねた結果。46.7%の人が「出会えた」と。特に男性が54.6%で女性の39.2%を大幅に上回りました。
④この結果にオーネット社は「出会ったその後の交際状況や実際に結婚に至ったかどうかまでの言及はしていないことから、結婚を前提とした交際に至った、結婚したということと区別して言及する必要があるものの、まずは『異性と出会う』という段階において、マッチングアプリや結婚相談所は結果が期待できるのではないか」とのコメントです。
Ⅳ-201 既婚の25%がマッチングアプリ(国の調査)

2024年8月26日、毎日新聞記事がネットに「4組に1組がマッチングアプリで知り合って結婚した」と掲載しました。調査はこども家庭庁によって、15~39歳の未婚者1万8000人、既婚者2000人、計2万からウェブ調査で行われたとのことです。それによると出会いのきっかけにマッチングアプリを挙げた人は最多の25.1%。職場や仕事などが20.5%、学校が3番目の9.9%だったとのことです。
一方で結婚に消極的で、未婚者のうち14%が「結婚したくない」。「できれば結婚したくない」の5.9%。合わせると約20%にのぼるというのです。正に驚きの結果です。
今や、マッチングアプリは出会いに欠かせないようです。又、昔の仲人さんによるお見合い結婚というのはもうないのでしょうか。私はかつて仲人や仲人的なことをやって何組かゴールに結んだことがあるのですが・・・・・。
そして改めて未婚者の増加、少子化の現実をここにもみる思いです。
Ⅳ-202 少子化の要因、「子育ては女性」や長時間労働、そして私達の意識改革も ①

先の198項で山形新聞の「『子供欲しくない』19%」の記事を紹介しましたが、その要因はどのようなところにあるのでしょうか。より詳細な記事が2025年2月28日付朝日新聞に掲載されました。198項と重複するところもありますが、この記事を紹介、問題を考えます。
朝日は「『子育ては女性』が私を縛る出生数減少『地方の生きづらさに目を向けて』」と題して次のような内容を掲載しました。
1.先ず、少子化の現状を紹介し、「昨年(25年)生まれた子どもの数(外国人を含む)は約72万人と統計開始以来、過去最少~中略~子どもの数が100万人を割ったのは2017年。22年に80万人を切った。24年の減少率は前年比8%減で23年と同程度。少子化が止まらない」と。
2.その要因として「子どもを産む女性の数の減少に加え、未婚化や晩婚化、経済的要因も。キャリアとの両立のため、子どもを持たない選択をする人もいる」と。さらに「婚姻数はコロナ禍の20年に前年比約13%減の54万組弱まで激減。コロナ後の24年も49万9999組と低迷し、コロナ前の水準に戻る兆しはない」。その上「『結婚したら子どもを持つべきだ』という意識も低くなっている」として、国立社会保障・人口問題研究所の21年調査を紹介。「そうした意識(結婚したら子ども)を持つ未婚女性は37%、前回調査の6年前から30ポイント減。男性は55%で20ポイント減った」とのことです。
Ⅳ-203 少子化の要因、「子育ては女性」や長時間労働、そして私達の意識改革も ②

3.「全国744の自治体で20年から50年までに女性人口が半減以下に減り、いずれ消滅する可能性がある」(人口戦略会議の分析)として、分析に携わった元消費者庁長官の「地方の場合、ジェンダーバイアス(偏見)がネックになって人口流出かいろんなところで見られる」との見解を掲載。
4.より具体的に、岩手県宮古市の最年少市議・佐々木真琴氏の見解、「地方の女性が抱える生きづらさに目を向けて欲しい」として「『結婚して子どもを育てるのが女性の幸せ』『育児は母親が担うもの』という価値観はいまだに根強い」との談話を載せました。確かにここ山形を含め、地方には根強いのかもしれません。
5.賃金の面でも問題有りです。「出産や育児によって不利な状況に追い込まれる『子育てペナルティー』も女性に偏る」として、東大・山口慎太郎教授らが大手製造業を対象にした調査を紹介。それによると「子どもがいる女性と子どもがいない女性を比べると、子どもがいる女性は10年間平均で賃金が46%下がり、一方で男性の場合は8%上昇した。男女間の差は子どもがいない場合12~13%程度だが、子どもが生まれると10年後には47%ほどに拡大する」と。
6.その格差の内訳は「長時間労働が人事評価につながる状況で、女性が役職につけず、手当がもらえないことが大きな賃金格差を生んでいる」との分析。
Ⅳ-204 少子化の要因、「子育ては女性」や長時間労働、そして私達の意識改革も ③

7.最後に、総務省の生活基本調査(21年)を紹介。「6歳未満の子どもがいる世帯の1日あたりの家事や育児の時間は、夫が1時間54分に対し、妻は7時間28分」と。私ごとで恐縮です。以前にも述べましたが、私が山形に戻る前は名古屋で共稼ぎ、3人の子育てを経験しました。土日を除き、週2日は私が率先して育児に当たる当番だったのですが・・・まだまだ厳しい日本社会ですネ。制度改革と同時に私達の意識改革も必要であることを改めて思います。
